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白夜の官能小説

官能小説、アダルト小説のようなものを、あくまで趣味で書いています。あくまで趣味なので、厳しいことは言わないでね。

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「大富豪、時々探偵。 ~天使の素顔~」04

新宿駅南口の賑わう喫茶店で、春日と落ち合った。
「で、どうでした?彼女、やっぱり天使だったでしょ?」
「ええ、春日さんの言っていた通り、男の影なんてこれっぽっちもありませんでしたよ。」
この男のピュアな瞳に見つめられて、本当のことはやはり言えない。“井川和香にはセフレが少なくとも4人はいましてね、もう入れ替わり立ち替わりで部屋に連れ込んではズッコンバッコンですよ。”なんて報告をした日には、ショックのあまり自殺しかねない。
「そうでしょう?そうなんですよ、井川和香は、汚れなき天使なんです!やっぱりそうだったかー!」
笑顔満面の春日を前にして、剣之助は下を向いた。
「あの、春日さん、新しい情報があるんですが。」
「何です?」
「井川和香さんと重役の婚約、なくなるかもしれません。」
「何ですって?どういうことです?」
「ちょっとした事情で破談になるかもしれないんです。そして…」
春日はさらに首を傾げて聞いた。
「春日さん、和香は、貴方を好きになるかもしれません。」
「え?なに冗談を言っているんですか?そんなことあるはずないでしょう?あるはず…」
剣之助は春日に軽くウインクをした。
「3カ月後に、またお会いしましょう。」






マコトが自宅の近くを歩いていると、突然数人の男達に声を掛けられた。ひと目で見て関わりたくない種類の男達である。公園に連れて行かれ、無理やりベンチに座らされ、和香の写真を目の前に出した。
「これ、うちの兄貴のコレなんだけど、あんた知ってるよねえ?」
と言って、小指を立てた。
「い、い、いいえ、知りません…知りません…」
「うちの兄貴、頭に血が上ると何するかわかんないタイプでさ。君、嘘ついてないよねーっ?」
「本当に何も知りませんっ!この人とは何の関係もありませんっ!」
その日以来、マコトは和香との一切の連絡を遮断した。



啓太が会社の昼休みに外に出ると、こわもての男達が近づいてきて、和香の写真を目の前に出した。山中も同様である。仕事を終えて会社を出ると、男達に取り囲まれ、暗がりに連行された。
「ウチの兄貴さあ、一回キレると相手が気絶するまで止めないもんだから、困ってんのよっ!」
啓太は、駐輪場で恐怖のあまりに失禁した。
山中は、数日前にマイカーのフロントガラスが粉々に割られていたことを思い出し、今度は俺も粉々にされると確信した。
互いに無傷のまま解放されたが、和香には2度と会わないと心に誓った。



大学生の雄也は、大学の近くの喫茶店で、付き合う目前の同い年の彼女と一緒にいる時に、奴らが現れた。奴らは突然に雄也の髪をグイッと掴むと
「てめえか、兄貴の女、寝取りやがった小僧はあっ?」
と一喝すると、もうすぐ男女の関係になれる彼女に向かって
「おう可愛い子ちゃん、こいつと付き合うのだけは止めときな!こいつはな、同じマンションのOLの女とヤリまくってんのよ!アンタと付き合おうとしてんのも、アンタとクッチョクッチョといやらしいことしたいだけなの!頭ん中、オマンコのことでいっぱいだからよ!」
恐怖と軽蔑で彼女は喫茶店を飛び出していった。



かくして4人のセフレは、和香の目の前から一瞬にして姿を消した。和香は、ひとりぼっちになった。



4人のセフレを恐怖におとし入れた男達は、頼まれた仕事を終えると、真白なダブルのスーツや龍の刺繍のサテンジャンパーを脱ぐと、自分たちが普段着ている善良な衣服に着替えて、街の喧騒の中に消えていった。







★ 「大富豪、時々探偵。  ~天使の素顔~」 05につづく ★
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白夜

白夜 -hakuya-

Author:白夜 -hakuya-
アマチュア官能小説家


39才男性
都内某所にて
自営業の傍ら
あくまで趣味で
書いています
普段は好感のもてる清潔な
そこそこイケメンです
励みになるので
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